私はマーケティング・クリエイティブを中心にキャリアを歩んできましたが、過去に二度、部署そのものが閉じる・吸収される・統合されるといった「実質的な部署消滅」を経験してきました。
部署が無くなる知らせを受けた瞬間、多くの人は必ず一度「え、これ解雇なの?」「生活どうする?」という恐怖に襲われます。
実際、生活基盤が急に揺らぐ感覚は本当にストレスが大きい。焦るし、何をすべきか頭が回らなくなる。
しかし、これだけは確信を持って言えます。
私はこれまで一人として「部署解散で路頭に迷った人」を見たことがありません。
組織は人を簡単に切れませんし、優秀な人は他部署から必ず声がかかります。
大事なのは「目的を整理し、選択肢を洗い出し、順番に対処する」こと。
この3点を丁寧にこなせる人から順に、むしろキャリアが加速していきます。
この記事では、部署が無くなるときに本当に必要な考え方と、現実的な選択肢を整理します。
異動も転職も起業も、正しいプロセスで進めれば必ず道はあります。
●ここでの「部署解散」とは
企業によって呼び方は様々ですが、この記事で扱う「解散」は以下のような状態を指します。
- 部門そのものが廃止される
- 組織改編により吸収され、実質的に機能が無くなる
- 役割が縮小され、人員が他部署にばらけていく
- 数カ月〜1年の猶予をもって縮小されていく
よく誤解されがちですが、これは「解雇」ではありません。
正社員は法的に即座に解雇できませんし、会社側も極めて慎重です。
そのため、必ず“出口選択”が与えられます。
- 残留
- 異動
- 転職
- 起業・兼業
- 特別プロジェクトへの配置
このどれを選ぶかで、1〜3年後のキャリアは大きく変わります。
●目的を整理する
ここで言う目的とは、「世界平和」とか「社会課題解決」といった抽象的なスローガンの話ではありません。
リアルな本音ベースで良いんです。
- 年収は500万円は維持したい
- できればマーケティングの仕事を続けたい
- ネームバリューがある企業にいたい
- フルリモートで働きたい
- 成長産業のプロダクトに関わりたい
この“本音の目的”を明確にしていないと、異動や転職の軸がブレてしまい、どこに向かって動けばよいのか判断できなくなります。
そして次に大切なのが 「なぜその目的が必要なのか」 を深掘りすること。
例:
- 「年収維持 → 結婚・住宅ローンを考えている」
- 「ネームバリュー → 次の転職で市場価値を大きく下げたくない」
- 「マーケティング継続 → 今あるスキルを最大化したい」
- 「在宅OK → 副業・兼業の時間を確保したい」
“目的 × 理由” まで落とせると、外部への相談でも内部の上層部へのアピールでも、説得力が段違いになります。
●選べる可能性のある打ち手を整理する
1. 残留する
部署解散といっても、
- 完全にゼロにするのか
- 半分だけ縮小なのか
- 1年かけて段階的に小さくするのか
この「粒度感」は企業ごとに全く違います。
まずは上司や人事に“プロジェクト全体のタイムライン”を確認すること。
もし即時解散でない場合、残留という選択肢は普通にありえます。
ただし、あくまで「時間を稼ぐ手段」として割り切るのがおすすめ。
解散の流れは基本的に変わらないので、
- 異動や転職の準備期間をつくる
- 自分が残れる最低条件(役割・成果)を確認する
こうした“逃げずに戦略的に残る”という考え方が現実的です。
2. 異動する
部署解散時は、会社側は「余っている部署」や「人員が不足している部署」に人を割り振ります。
つまり、本人の希望は普段より通りにくい状況になります。
そのため重要なのが、
行きたい部門を自分から発信すること
その部門の組織長と事前に会話しておくこと
希望が“絶対通る”保証はありません。
しかし、「何も言わない人」よりも、「意思を出している人」の方が圧倒的に優先されます。
これは大企業でもベンチャーでも共通です。
実際に、
- 解散1〜2カ月前に行きたい部署へ自分から打診して通った人
- 組織長と軽く話していたことが後から評価されて異動が決まった人
こういったケースは非常に多い。
会社は業務のやり方が分かっている人材を、できれば残したい。
「意思表示」と「目的の整理」がある人は、上層部の議題に必ず上がるため、本当に差がつきます。
3. 転職する
正直、部署閉鎖の雰囲気が強く出始めると、
**「辞めてほしい暗黙の圧」**みたいな空気が生まれることがあります。
もちろん会社は直接言いませんが、自然と転職方向に誘導されるケースは多い。
そのため、“外の選択肢を同時に持つ”ことは絶対に損しません。
■転職時に必ず守ったほうがいいこと
転職の書類や面接では、
「部署解散なので…」という後ろ向きの理由は避けましょう。
企業が欲しいのは、
- ポジティブに動ける人
- キャリア目的が明確な人
- 選ばれる理由を説明できる人
です。
例:
× 「部署が解散するので仕方なく」
◯ 「マーケティング×プロダクトに寄せたいキャリア軸があり、御社ではそれが実現できると感じた」
外部の相談相手へは多少事情を話してOKですが、
転職エージェントも“成功報酬のビジネスモデル”なので、基本は前向きに進めましょう。
■相談先は「転職サイト」ではなく「転職エージェント」
- 転職サイト → 単なる求人のデータベース
- 転職エージェント → 相手につきサポートしてくれる
※両方使っても良いですが、メインはエージェントが正解です。
おすすめ
- ビズリーチ
- リクルートエージェント
- doda
4. 起業・兼業
部署解散は、実は「個人の能力をそろそろ切り出す時期」でもあります。
- 自分のスキルの価値はどれくらいか?
- 会社の肩書がなくても稼げるのか?
こうした問いが生まれるのは自然なこと。
ある程度実績があれば、起業・兼業という選択肢は現実的です。
ただし、いきなり会社を辞めて独立するのは危険。
起業準備には最低でも 半年〜1年 はかかります。
部署解散の猶予も 半年〜1年 が多いので、
情報を察知した段階で動けると大きな差になります。
また最近は兼業OK企業も増えているため、
- マーケだけど戦略職へ行きたい
- クリエイティブだがPMの経験を積みたい
こうした“異動したい領域”を兼業で先に試すことも有効です。
●AAIIのサポート
AAIIではフリーランス・起業家向けに以下を支援しています。
- 目的・ビジョンの言語化
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- 記事制作・SEO
- リスティング広告による集客
- SNS戦略
「会社が揺れたからこそ、個人の軸を作る」
これはあなたのキャリアにとって大きな財産になります。
●まとめ
部署解散は突然訪れますが、
①目的を整理し、②選択肢を並べ、③一つずつ動けば必ず道は開けます。
恐怖や焦りは当然ですが、
キャリアは「自分の意思で選び直す」ことで大きく伸びるタイミングでもあります。
- 残留
- 異動
- 転職
- 起業・兼業
どれもキャリアを前に進める選択肢です。
状況に流されるのではなく、目的から逆算して動くことで必ず答えが見えてきます。
部署が無くなることは終わりではありません。
むしろ「次のキャリアをデザインする時間が与えられた」と考えた方が良いでしょう。