「良い商品を作れば売れる」
「広告を打って知名度を上げればお客様は来る」

もし経営者や事業責任者であるあなたがそう信じているなら、残念ながらそのビジネスは危機に瀕しているかもしれません。なぜなら、現代は人類史上かつてないほどの「商品過剰・情報過多」の時代だからです。

どんなに機能が優れた商品でも、コモディティ化(同質化)の波には逆らえません。似たようなサービスが溢れる中で、顧客に選ばれ、愛され、使い続けてもらうために必要なもの。それが「ブランディング」です。

しかし、多くの現場で語られるブランディングは、「ロゴをおしゃれにする」「Webサイトを綺麗にする」といった表層的なデザインの話に終始しています。
私たちAAIIが提供するのは、そのような表面的な化粧ではありません。P&Gやリクルートなどのマーケティング先進企業が実践するロジックに基づいた、「売れ続けるための仕組み(構造)」としてのブランド開発です。

本記事では、経営戦略としてのブランディングの全貌と、なぜ今「独自のVMV(ビジョン・ミッション・バリュー)」や「パーソナリティ規定」が必要なのかを解説します。これを読めば、あなたの事業が次に打つべき一手が見えてくるはずです。


目次

  1. なぜこれからは「認知」ではなく「想起」なのか?(Evoked Setの戦い)
  2. ブランディングとは「連想」のコントロールである
  3. ブランドになるために不可欠な「4つの要素」
    • ① ポジショニング:すべての人に好かれようとしてはいけない
    • ② ターゲティング:「ペルソナ」ではなく「象徴的な顧客像」を描け
    • ③ ブランドアソシエーション:顧客の脳内に「検索タグ」を埋め込む
    • ④ ブランドパーソナリティ:もしそのブランドが「人間」だったら?
  4. 機能で戦うな。「情緒的価値」と「ストーリー」で戦え
  5. デジタル時代の「壁」:SaaSやプラットフォーム事業の難しさ
  6. AAIIのブランド開発フロー:VMVからクリエイティブまでを一気通貫で
  7. 結論:10年後も選ばれるブランドを作りたいあなたへ

1. なぜこれからは「認知」ではなく「想起」なのか?(Evoked Setの戦い)

これからのブランド競争において、最も重要な指標をご存知でしょうか?
それは「知名度(どれだけの人が知っているか)」ではありません。「第一想起(Evoked Set)」に入っているかどうかです。

「〇〇といえば?」の椅子取りゲーム

人は何かをしたい、何かを買いたいと思ったとき、頭の中にいくつかの選択肢を思い浮かべます。
「カフェに行きたいな」と思ったとき、あなたの脳裏には何が浮かびますか? スターバックス、ドトール、あるいは近くの個人店。この「好意的な選択肢のリスト」を想起集合(Evoked Set)と呼びます。

重要なのは、消費者はこの想起集合に入っていないブランドを選択することはほぼないということです。さらに言えば、そのリストの中で「一番最初に思い浮かぶ(第一選択)」ポジションを獲得したブランドこそが、比較検討されることなく選ばれ、高い利益率を確保できます。

  • 認知(Recognition):「ああ、そのブランド知ってるよ(言われればわかる)」
  • 想起(Recall):「〇〇するなら、あのブランドだよね(自発的に名前が出る)」

私たちが目指すべきは、後者の「純粋第一想起」です。AAIIのブランディング支援は、あなたの事業を顧客の脳内の「第一席」に座らせるための戦略設計から始まります。


2. ブランディングとは「連想」のコントロールである

では、どうすれば第一想起を獲得できるのでしょうか。その答えは、「強力なブランド連想(Brand Association)」を作ることにあります。

ブランドとは、顧客の心の中に蓄積された「イメージの総量」です。
例えば「Apple」と聞いて、何を連想しますか?
「iPhone」「Mac」という製品名だけでなく、「革新的」「シンプル」「クリエイティブ」「スティーブ・ジョブズ」「洗練されたデザイン」といった言葉が浮かぶはずです。これがブランド連想です。

意図しないイメージは「ノイズ」になる

ブランディングとは、この連想を企業側が意図的に設計し、管理する活動を指します。
もし、企業が伝えたいメッセージと、顧客が抱いているイメージがズレていれば、それはブランディングの失敗です。「高級店を目指しているのに、顧客からは『安売りのお店』と思われている」状態では、どんなに広告を打っても響きません。

AAIIでは、ネーミングやロゴを作る前に、まず「このブランドと言えば、顧客にどんな言葉(キーワード)を連想させたいか?」を徹底的に言語化します。ここがすべての出発点です。


3. ブランドになるために不可欠な「4つの要素」

強いブランド連想を構築するためには、闇雲にアピールしてはいけません。以下の「4つの軸」を明確に規定する必要があります。これらが曖昧なままだと、ブランドは芯のない弱いものになってしまいます。

① ポジショニング:すべての人に好かれようとしてはいけない

「全ての人に魅力的なブランド」は、現実には存在しません。
ブランディングの第一歩は、「何を目的に、誰のために存在するのか」を決めることです。これをポジショニング(立ち位置の明確化)と言います。

例えばスターバックスは、単なるコーヒーショップではなく「サードプレイス(家庭でも職場でもない第三の場所)」というポジションを確立しました。「1杯100円で素早くコーヒーを飲みたい人」はターゲットから外し、「日常の中に少しの豊かさとくつろぎを求める人」に向けてポジションを取ったのです。

AAIIのコンサルティングでは、競合環境(Positioning Map)を分析し、「戦う場所」と「戦わない場所」を明確にします。差別化とは、競合と違うことをするだけでなく、「誰を幸せにしないか」を決める覚悟でもあります。

② ターゲティング:「ペルソナ」ではなく「象徴的な顧客像」を描け

「ターゲットは20代〜30代の女性」のような大雑把な設定では、誰の心にも刺さりません。
ブランドの世界観を作り上げるためには、もっと深く、生々しいターゲット像(コアターゲット)が必要です。

  • 購入者層(Market):実際に商品を買う人すべて。
  • 象徴的なターゲット(Brand Target):ブランドの価値観にもっとも共感し、その世界観を体現してくれる理想の顧客。

例えば高級ブランドのルイ・ヴィトンは、商品を買うすべての人に向けて広告を作るのではなく、「人生という”旅”を楽しむセレブリティ」に向けてメッセージを発信しています。その洗練された世界観に憧れ(Aspiration)を抱くからこそ、多くの人々が顧客になりたいと願うのです。

AAIIでは、単なる属性データではなく、「価値観(Values)」や「ライフスタイル」にまで踏み込んだターゲット設定を行い、ブランドの「核」を作ります。

③ ブランドアソシエーション:顧客の脳内に「検索タグ」を埋め込む

先述した通り、ブランドとは連想の束です。
「このサービスを使えば、こんな気分になれる」「こんな自分になれる」という感覚的な効用(情緒的価値)を含め、顧客にストックしてほしい記憶を定義します。

  • 機能的価値(何ができるか):「早い」「安い」「高性能」
  • 情緒的価値(どう感じるか):「安心する」「ワクワクする」「優越感がある」

多くの日本企業は「機能」ばかりをアピールしがちですが、機能はいずれ模倣されます。一方で、「情緒」は模倣されにくい強力な資産となります。AAIIは、この「機能と情緒のバランス」を緻密に設計します。

④ ブランドパーソナリティ:もしそのブランドが「人間」だったら?

これが最も面白く、かつ重要なパートです。
もし、あなたのブランドが「人間」だとしたら、どんな性格ですか?

  • 「頼れるアニキ肌」? 「物静かで誠実な執事」? 「陽気なエンターテイナー」?
  • どんな服を着ていますか? カジュアルなTシャツ? バリッとしたスーツ?
  • どんな言葉遣いをしますか?

これをブランドパーソナリティと呼びます。
パーソナリティが決まれば、Webサイトのデザイン、広告のコピー、SNSでの発言、接客のトーン&マナーが一貫します。逆に、ここが決まっていないと「サイトはおしゃれなのに、営業マンは泥臭い」「SNS担当者がふざけすぎている」といった「人格の不一致」が起き、顧客の信頼を損ないます。

AAIIでは、この「人格規定」を徹底的に行い、ブランドに関わる全員が「〇〇さん(ブランド)ならこう振る舞うよね」と判断できる基準を作ります。


4. 機能で戦うな。「情緒的価値」と「ストーリー」で戦え

ブランドの構造を規定する際に、AAIIが活用するのが「VMV(Vision / Mission / Value)」を基点としたブランドプラットフォームです。

特にサービス開発でも用いられる「リボンモデル」や「ブランド・アイデンティティ」の考え方をベースに、以下のような階層を整理します。

  1. Vision(ビジョン):実現したい未来、世界観。
  2. Mission(ミッション):企業が果たすべき使命、役割。
  3. Value(バリュー):顧客に提供する3つの価値。
    • 機能的価値:役に立つ、便利である。
    • 情緒的価値:嬉しい、心地よい、誇らしい。
    • 社会・生活的価値:世の中や個人の生活をどう変えるか。

あるシフト管理アプリの事例では、当初「管理が楽になる」という機能的価値ばかりを訴求していました。しかし、それでは競合アプリとの差別化ができず、価格競争に陥ります。
そこでリブランディングを行い、「働く人々を煩わしさから解放し、働くことをもっと楽しくする」という情緒的・社会的価値に焦点を当てました。結果、アプリのデザイン(UI/UX)も無機質なものから温かみのあるものへ変化し、ユーザーの「愛着」を獲得することに成功したのです。

「機能」は理屈を説得しますが、「情緒」は感情を動かし、行動(購買)を促します。 AAIIは、あなたの事業に眠る「情緒的価値」を掘り起こします。


5. デジタル時代の「壁」:SaaSやプラットフォーム事業の難しさ

現代のビジネス、特にSaaS(ITツール)やプラットフォーム事業には、ブランディング上の特有の「難しさ」があります。

  • 所有物ではなく「利用物」:ブランド品のように「持っていることで自己表現できる」ものではない。
  • 「当たり前」になりやすい:便利であればあるほど空気のようになり、感謝されにくい。
  • スイッチングコストが低い:気に入らなければすぐ他社サービスに乗り換えられる。

こうした「デジタルならではの壁」を乗り越えるためにも、前述した「パーソナリティ(人格)」「Relationship(関係性)」の構築が不可欠です。
「ただの便利なツール」ではなく、「私の仕事を応援してくれるパートナー」だと感じてもらう。そのために、どのようなユーザーインターフェース(UI)にするか、エラーメッセージひとつをどう表現するか。そこまで設計するのが、真のブランド開発です。


6. AAIIのブランド開発フロー:VMVからクリエイティブまでを一気通貫で

ここまでお読みいただき、「ブランディングとはロゴを作ることではない」という意味をご理解いただけたかと思います。
ブランディングとは、「経営戦略」そのものです。

AAIIでは、お客様と膝を突き合わせ、以下のフローで「勝てるブランド」を共創します。

  1. 市場・競合分析(Environment Analysis)
    • あなたの市場における「勝ち筋」と「空いているポジション」を見つけます。
  2. ブランド・アイデンティティ規定(Identity & Core)
    • Vision / Mission / Valuesの言語化。
    • コアターゲットの深い洞察とペルソナ設定。
    • ブランドパーソナリティ(人格)の詳細な定義。
  3. バーバル・アイデンティティ開発(Naming & Slogan)
    • 戦略に基づいたネーミング開発(商標調査含む)。
    • タグライン(ショルダーコピー)、ブランドステートメントの作成。
  4. ビジュアル・アイデンティティ開発(Design)
    • ロゴマーク、ブランドカラー、タイポグラフィの策定。
    • 世界観を視覚化するキービジュアルの制作。
  5. ブランド浸透・運用支援(Internal & External)
    • ブランドブックの作成、社内向け浸透ワークショップ。
    • Webサイト、営業資料への展開。

私たちは、ただの「外注業者」ではありません。経営者の頭の中にあるボンヤリとした想いを、切れ味鋭い「戦略言語」と「デザイン」に落とし込み、社内外を熱狂させる旗印(フラッグ)へと昇華させるパートナーです。


7. 結論:10年後も選ばれるブランドを作りたいあなたへ

ブランドを作るとは、「約束」を作ることです。
顧客に対して、「私たちはあなたにこんな体験を提供します」と約束し、それをあらゆるタッチポイントで裏切りなく実行し続けること。その積み重ねが「信頼(ブランド)」になります。

とりあえず決めた名前、なんとなく作ったロゴ、定まっていないターゲット設定……。
ボタンを掛け違えたまま事業を進めるのは、穴の空いたバケツで水を汲むようなものです。

そろそろ、本腰を入れて「ブランド」を創りませんか?

新規事業の立ち上げ、既存事業のリブランディング、企業のVMV策定。
どんなフェーズでも、AAIIは確かなメソッドとクリエイティブの力で、あなたの事業の可能性を最大化します。

「自分の会社にはどんなブランディングが必要なのか?」
まずはそこからお話ししましょう。あなたの情熱を、社会に刻まれる「ブランド」にするためのお手伝いをさせてください。


【ブランディングの無料相談はこちらから】
AAII(アー・アイ)では、VMV策定、ネーミング開発、ロゴ制作から包括的なブランディング支援まで、随時ご相談を受け付けております。
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