会社設立やリブランディングに伴い、プロの制作会社やコピーライターに「ネーミングを依頼したい」「社名の考案をお願いしたい」と考える経営者は多いでしょう。しかし、外注先の選び方や依頼の仕方を間違えると、せっかく費用をかけたのに「なんとなく無難な名前」に落ち着いてしまい、後悔することになりかねません。
多くの制作会社が「厳選した3〜5案」を提案する中、AAIIの社名考案プロセスは全く異なります。一つの社名を決めるために、50〜100案という圧倒的な数の方向性をテーブルに並べ、経営者と徹底的に議論を交わします。
今回は、AAIIのクリエイティブディレクター・藤井にインタビューを実施。ネーミング依頼でよくある失敗例や、なぜ社名考案にそれほどの思考の物量が必要なのか深く話を聞きました。
ネーミング依頼の落とし穴。「プロが選んだ3案」が抱えるリスク
AAII編集部: 社名や屋号の考案を外部に依頼する際、多くの制作会社は「ヒアリング後、厳選した3〜5案をご提案します」というプランを提示します。この一般的なフローには、どのようなリスクがあるのでしょうか。
藤井: 一番のリスクは、「経営者の熱量を取りこぼすこと」と「妥協による選択になってしまうこと」の二つです。
外部のコピーライターが数時間のヒアリングを行い、いきなり「正解らしい数案」を綺麗にまとめて提案してきたとします。確かに言葉の響きは美しく、プロっぽい仕上がりかもしれません。しかし、経営者の脳内にあった生々しい熱量や、泥臭い事業の裏側までがその数案に完璧に反映されていることは稀です。結果として、どこかで見かけたような、角の取れた無難な名前になってしまうことが多いのです。
AAII編集部: 用意された選択肢の中から選ばされることで、妥協が生まれてしまうと。
藤井: その通りです。依頼した側も「プロが考案してくれたから、この中ならA案かな」という、消極的な理由で決めてしまう。そこに「この名前で絶対に事業を勝たせるんだ」という強烈な納得感や愛着は生まれにくいですよね。事業が苦しい時に心の拠り所となるのは、経営者やメンバー自身が「選び抜いた」という確固たる感覚なのです。
プロが社名を「考案」する本当のプロセス。正解を探すな、不正解を定義しろ
AAII編集部: だからこそ、AAIIにネーミングを依頼いただいた場合は、50〜100案という物量を出すのですね。ただ、それだけ数があると、逆に迷ってしまって決められないのではないでしょうか。
藤井: そこが一番の誤解されやすいポイントなのですが、私たちは「100案の中から正解の1案を当ててください」と言っているわけではありません。
100案を考案してすべてを出す最大の目的は、経営者と共に「自社は何をやらないのか」「どこが自分たちのスタンスとは違うのか」という、明確な判断基準を作るためなのです。
AAII編集部: 正解を探すのではなく、不正解を一つずつ潰していくプロセスということですか。
藤井: はい。たとえば、同じ事業でも「先進的でクールな英語表記」「親しみやすさを全面に出したひらがな」「伝統と信頼を重んじる漢字」など、あらゆる角度からの可能性を意図的に考案してテーブルに並べます。
それらを一つひとつ見ながら、「うちのサービスはもっと泥臭いから、このクールな路線は違う」「ターゲットは富裕層だから、この安っぽい響きはやらない」と、経営者自身にジャッジしていただきます。これを繰り返すことで、「自社がどうあるべきか」というブランドの輪郭が、驚くほどくっきりと浮き彫りになっていくのです。
「捨て案」は一つもない。すべてが納得感を生むための強力な礎になる
AAII編集部: そうやって違和感を弾いていくと、最終的に選ばれなかった90案以上のアイデアは「無駄な捨て案」になってしまうように感じますが。
藤井: AAIIのネーミング開発において、無駄な捨て案はただの一つも存在しません。
選ばれなかった数十のアイデアは、ただゴミ箱に行くだけではなく、「なぜ私たちがこの1案を選んだのか」を論理的かつ感情的に証明するための、最も強力な「礎(いしずえ)」になります。
「あの方向性も検討した、この見せ方も検証した。その上で、やっぱり自分たちの意志を一番純度高く表しているのは、この言葉しかない」。あらゆる可能性を考案し、潰しきったという事実が、経営者にとっての圧倒的な「納得感」に変わるのです。このプロセスを経た社名に対する愛着と自信は、3案の中から「なんとなく」選んだものとは比べ物になりません。
社名という「点」を、タグラインとマーケティングで「面」にする
AAII編集部: そこまでして選び抜いた社名でも、短く研ぎ澄まされた言葉ゆえに、一目見ただけでは事業内容が伝わりきらないケースもあるかと思います。
藤井: おっしゃる通りです。社名に強い意志を込め、検索しやすい文字数まで削ぎ落とせば、当然「説明的な要素」は減ります。しかし、社名単体で事業の100%を説明する必要は全くありません。
AAIIでは、意志を抽出した強い「社名」に、事業の具体的な価値を伝える「タグライン(キャッチコピー)」を必ずセットで考案します。そして、その研ぎ澄まされたブランドの魅力を、Webサイトや広告運用といったマーケティングの力を使って、世の中に力強く広めていく。
AAII編集部: ネーミングの依頼を受けて終わりではなく、事業の推進まで伴走するのですね。
藤井: はい。100案の検証でブランドの「核」を創り、タグラインでそれを補強し、マーケティングの力技で世の中に認知させる。社名考案という「点」の作業で終わらせず、事業を勝たせるための「面」の戦略まで一気通貫で描けることが、AAII最大の強みです。
最後に:起業家の熱量に、圧倒的な思考量で応える
AAII編集部: 最後に、ネーミングの依頼を検討している経営者へメッセージをお願いします。
藤井: 事業を立ち上げる、あるいは会社を次のステージへ進める。その際、経営者の皆様の脳内には、言葉にならないほどの熱量と、大きな覚悟があるはずです。
私たちは、その熱量を綺麗にパッケージ化して「3案」で終わらせるような仕事はしません。50〜100案という圧倒的な思考量と泥臭い検証プロセスで、皆様の意志に真正面からぶつかります。
社長ご自身が心の底から惚れ込み、メンバーが誇りを持って名乗れる。そんな事業の最強のエンジンとなる社名を、共に頭に汗をかきながら創り上げましょう。
AAII ブランド開発支援:事業を勝たせる社名考案・ネーミング開発
「会社名」を単なる言葉遊びで終わらせないために。
AAIIでは、ネーミングのご依頼に対して50〜100案の徹底した検証プロセスで「やらないこと」を定義し、経営者とメンバーが心から納得できる強い社名を考案します。 さらに、社名単体では伝えきれない事業の魅力も、プロのコピーライターによる「タグライン・ビジョン開発」と、事業成長を見据えた「マーケティング戦略」の掛け合わせで、確実にターゲットへ届けます。
経営者の脳内にある構想の言語化から、ロゴ開発、Webサイト構築、そして集客まで一気通貫で伴走いたします。
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