新しく会社を立ち上げる際、あるいはリブランディングを行う際、最も重要な意思決定のひとつが「会社名の決め方」です。しかし、多くの経営者が「響きが良いから」「画数が良いから」といった理由だけで決めてしまったり、逆に「論理的に正しいけれど、愛着が湧かない」と悩んだりしているのではないでしょうか。

現代のビジネス環境において、社名は単なる「看板」ではなく、顧客との最初の接点であり、採用・集客のKPIを左右する重要な要素です。同時に、社長やそこで働くメンバーのモチベーションを支える「感情の拠り所」でもあります。

今回は、クリエイティブとマーケティングの両軸から事業を支援するAAIIのクリエイティブディレクター・藤井にインタビューを実施。50〜100案もの方向性を検証して「捨て案なし」で戦略の境界線を引く独自のプロセスや、タグライン・マーケティングを活用したブランド構築の全貌について、詳しく話を聞きました。事業を勝たせるための、本当に実利を生む会社名の決め方を探ります。

論理と感覚のハイブリッド。最後に事業を動かすのは「納得感」

AAII編集部: 「会社名 決め方」と検索すると、画数やドメインの取得方法、トレンドの言葉を組み合わせる方法など、さまざまな情報が出てきます。まず、社名開発において何が一番重要だとお考えですか?

藤井: 前提として、商標登録やドメインといった法務・インフラ面の手続きは絶対条件です。その上で、私たちが最も大切にしているのは「経営者や社員、メンバーが心の底から納得できるか」という感情や感覚の面です。

どれほど「市場の認知負荷が低い」「KPIに直結する」と論理的に正しい社名を作っても、社長自身がその名前を好きになれず、誇りを持てなければ意味がありません。事業を長く、泥臭く続けていく上での最大のモチベーションは「自分たちの会社名(ブランド)への愛着と納得感」だからです。

ただし、「なんとなく響きがいい」というだけの感覚で決めるのは危険です。私たちの仕事は、徹底的な論理と検証を重ねた上で、最後に経営者の「これだ!」という圧倒的な納得感(感覚)を引き出すことだと考えています。

なぜ「50〜100案」も出すのか?捨て案ゼロで境界線を引く

AAII編集部: その「圧倒的な納得感」を引き出すために、AAIIでは「50〜100案」という凄まじい数のアイデアを出すプロセスを採用していますよね。なぜそれほどの物量が必要なのでしょうか?

藤井: それは「数うちゃ当たる」という発想ではありません。100案出す最大の目的は「自社は何をやらないか」を経営者と共に明確にするためです。

起業時やリブランディング時、経営者の頭の中には、創業の想いや未来のビジョンといった熱量が渦巻いています。あらゆる角度からの可能性を50〜100案という形で可視化し、全てをテーブルに並べて議論します。「この方向性は自社らしくない」「この言葉の響きは、私たちが狙うポジションとは違う」という違伸感を一つずつ潰していくんです。

AAII編集部: 消去法で絞り込んでいくということですか?

藤井: 妥協の消去法ではなく、「意志ある選択」です。「うちはこういうスタンスではない」という線引きを繰り返すことで、ブランドの輪郭がくっきりと浮き彫りになります。

だからこそ、AAIIのプロセスには「捨て案」は一つも存在しません。最終的に選ばれなかった99案も、残った1案がなぜ自社にとって最適なのかを経営者自身が論理的かつ感情的に納得するための「礎」になるからです。この泥臭いプロセスを経るからこそ、ブレない事業の軸が完成します。

名前にすべてを背負わせない。タグラインとマーケティングの「力技」

AAII編集部: 「認知負荷の低減(わかりやすさ)」も重要だというお話がよく出ますが、必ずしも「一目で何をやっている会社かわかる名前」である必要はないのでしょうか?

藤井: たとえば、住まい探しであることがパッとわかる「SUUMO(スーモ)」のようなネーミングや、「○○不動産」のように完全に事業内容を名前にしてしまうのは、認知のスピードが速く一つの正解です。しかし、将来的な事業展開の幅を狭めてしまったり、他社との差別化が難しくなったりするデメリットもあります。

ここで重要になるのが、「社名単体で100%を説明しきらなくてもいい」という視点です。

AAII編集部: 社名の「余白」を、他の要素で補強するわけですね。

藤井: その通りです。抽象的でパッと意味がわからなくても、理念を体現した強い社名であれば、私たちがそこに「事業を補足するタグライン」や「ビジョン」を組み合わせることができます。さらに、それを世の中に認知させるためのマーケティング戦略まで一気に組み立てることも可能です。

「社名だけ作って終わり」の制作会社にはできない、コピーライターとしての言語化力と、マーケティングの「力技」を掛け合わせられること。これがAAIIの最大の強みであり、経営者にとっての安心感に繋がっていると思います。

最後に:脳内の熱量を、事業を推進するエンジンへ

AAII編集部: 最後に、これから会社名を決めようとしている経営者へメッセージをお願いします。

藤井: 会社名は、これからの長く過酷な事業の道のりを共に歩む、最も身近なパートナーです。

論理的な正しさやマーケティングの視点は私たちがプロとして確実に担保します。だからこそ、経営者の皆様はご自身の脳内にあるもやもやや熱量、そして「こういう名前で戦いたい」という素直な感覚を、そのまま私たちにぶつけてください。

50〜100案の徹底した検証、捨て案なしのプロセス、そしてタグラインやマーケティング戦略を含めた総合力で、皆様が心の底から納得し、事業を力強く推進するための「ブランドの核」を共に創り上げましょう。

AAII ブランド開発支援:事業を勝たせる社名開発

「会社名」を単なる言葉遊びで終わらせないために。

AAIIでは、50〜100案の徹底した検証プロセスで「やらないこと」を定義し、経営者とメンバーが心から納得できる強い社名を開発します。 さらに、社名単体では伝えきれない事業の魅力も、プロのコピーライティングによる「タグライン・ビジョン開発」と、事業成長を見据えた「マーケティング戦略」の掛け合わせで、確実にターゲットへ届けます。

経営者の脳内にある構想の言語化から、ロゴ開発、Webサイト構築、そして集客まで一気通貫で伴走いたします。

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