独立して法人を設立し、いざ事業をスタートしようとした時に最大の壁となるのが「法人口座の開設」です。
ネットで調べると「バーチャルオフィスの住所だと銀行口座が作れない」「審査に落ちた」という噂が多く、不安になっている起業家やフリーランスの方は非常に多いのではないでしょうか。
今回は、自身も会社員時代に副業からスタートして法人成りしたAAIIのフジヰにインタビュー。バーチャルオフィスでの法人口座開設のリアルな実態と、審査落ちを防ぐための具体的な対策、そして口座開設に強いおすすめのバーチャルオフィスを解説します。
噂は本当?バーチャルオフィスだと口座は作れないのか
AAII編集部: よくネット上で「バーチャルオフィスだと法人口座の審査に落ちる」と言われていますが、これは本当なのでしょうか。
フジヰ: 結論から言うと、バーチャルオフィスだからという理由だけで100パーセント作れないわけではありません。しかし、一般的な賃貸オフィスに比べて審査のハードルが格段に上がるのは事実です。
AAII編集部: なぜそこまで厳しくなっているのですか?
フジヰ: 最大の理由はマネーロンダリングや振り込め詐欺などの犯罪対策です。実態のないペーパーカンパニーが口座を悪用するケースが増えたため、銀行側は「本当にそこで事業を行っているのか」を非常に厳しくチェックするようになりました。
実際に弊社が支援した「物販系スタートアップの起業家」の事例ですが、彼はとにかく初期費用を浮かせようと、月額数百円の無名のバーチャルオフィスで登記しました。その後、メガバンクや地方銀行など3行に口座開設を申し込みましたが、すべて審査落ち。理由を後から調べると、そのバーチャルオフィスの住所が過去に詐欺事件で使われており、銀行のブラックリストに入っていたんです。
AAII編集部: 住所選びを間違えると、事業のスタートすら切れないのですね。
フジヰ: その通りです。口座がなければ取引先からの入金も受けられませんから、致命傷になります。
審査落ちを防ぐための3つの対策
AAII編集部: では、バーチャルオフィスを利用しつつ、無事に法人口座を開設するにはどうすればいいのでしょうか。
フジヰ: 審査通過率を劇的に上げるための対策が3つあります。
1つ目は、事業の実態を証明できる資料をしっかり作り込むこと。しっかりした自社ホームページを作り、事業計画書や、すでにある取引先との契約書などを提出して「怪しい会社ではない」ことをアピールします。
2つ目は、メガバンクではなくネット銀行から攻めること。いきなり大手銀行に特攻するのではなく、比較的創業期の企業に寛容なネット銀行で最初の実績を作ることが鉄則です。
そして3つ目が最も重要なのですが、「運営母体がしっかりしているバーチャルオフィスを選ぶこと」です。
AAII編集部: 運営母体の信頼性が、銀行の審査に影響するんですか?
フジヰ: めちゃくちゃ影響します。銀行側も「上場企業が運営していて、入会時に厳しい身分審査を行っているバーチャルオフィス」であれば、ある程度安心して口座を作ってくれます。逆に、誰でも審査なしで入れるような格安業者の住所は警戒されます。
銀行口座の開設に強いバーチャルオフィス4選
AAII編集部: では、法人口座を作りたい起業家は、具体的にどのバーチャルオフィスを選ぶべきでしょうか。
フジヰ: 口座開設という目的に絞るなら、運営企業の信頼性と、銀行との連携サポートがある業者を選ぶのが絶対条件です。私がおすすめしているのは以下の4社です。
1. 口座開設の確実性とスピードで選ぶなら
GMOオフィスサポート 法人口座の作りやすさにおいては、現状ここが最強です。東証プライム上場のGMOグループが運営しており、何よりグループ内のGMOあおぞらネット銀行との情報連携システムがあります。バーチャルオフィス契約と同時に口座開設の申し込みができ、事業を最速で軌道に乗せたい起業家にぴったりです。
2. メガバンクを見据えたブランド力なら
DMM バーチャルオフィス 将来的にメガバンクでの口座開設も視野に入れているなら、DMMという誰もが知る大企業の看板は大きな武器になります。銀座や渋谷といったビジネス一等地の住所が借りられるため、銀行の担当者がホームページ等を確認した際の心証も非常に良くなります。
3. 登記と実務のコスパを両立させたいなら
バーチャルオフィス1 月額880円で法人登記ができ、さらに月4回の郵便物転送がコミコミになっています。銀行のキャッシュカードなどは必ず転送不要の簡易書留で届くため、郵便物の受け取り漏れによる「口座開設の取り消し」リスクを防ぐという意味で、実務派に非常に手堅い選択肢です。
4. 対面での受け取り対応が安心な
レゾナンス 月額990円から法人登記が可能。最大の強みは全店舗にスタッフが常駐していることです。銀行から届いた重要な書類を急いで確認したい場合、直接店舗に受け取りに行くことができます。複数の銀行と紹介提携を結んでいる点も起業初期には心強いです。
まとめ:口座開設は最初の経営戦略
AAII編集部: 最後に、これから法人登記を控えている方へメッセージをお願いします。
フジヰ: 法人口座の開設は、起業家が最初に直面する社会からの信用調査です。
数百円の安さを求めてブラックリスト入りの住所を選んでしまうと、その後のリカバリーに膨大な時間とコストがかかります。今回紹介したような信頼できるインフラを選び、まずは確実に事業のスタートラインに立ってください。